初めまして!
リエカワことリコーダー奏者の河村理恵子と申します。
ブログを訪問して下さって有難うございます。
このブログの登場人物
リエカワ
神奈川県鎌倉市在住の「端っこ系」リコーダー奏者。
過酷な萩さんの介護の中での小さな楽しみは、床ずれが少しづつ小さくなっていっている事。
萩さん
ツンデレ系女子の秋田犬。
最近四輪の車椅子に乗せて貰い、久しぶりに外を歩いた。
U原氏
樹脂製リコーダーコレクター、RK Recorder All Stars代表にして焼き菓子インスタグラマーの顔を持つ。
コントラのキーの扱いに悪戦苦闘している。
『季刊コンソート』という雑誌をご存じですか?
『季刊コンソート』は1980年代に出版されていた古楽総合誌です。
大御所リコーダー奏者や、古楽界の重鎮の若く初々しい写真がとても新鮮です。
この中で神谷徹さんが「古楽入門講座」というのを連載されておりました。
神谷徹さんは京都大学理学部宇宙物理学科卒業。在学中よりリコーダーを始め、卒業後はテレマン室内オーケストラなどでバロック音楽を中心とした演奏を活発におこない、大阪音楽大学では2017年度まで40年近くリコーダーの指導にあたりました。
世間一般では「ストローおじさん」として有名なのではないでしょうか。
ストロー奏者
※画像が写っていませんが、クリックすれば見られます。
映像を見ても面白い方というのは一目瞭然なのですが、文章も滅茶苦茶面白いんです。
という訳で、今回は「古楽器入門講座」の中でもダントツに面白い第5回を紹介致します。
人はなぜリコーダーアンサンブルをするのか
まず始めに「人はなぜリコーダーアンサンブルをするのか」という事について書かれております。
「ヒトは、群れを成す動物である」という話から始まり、「人々がアンサンブルをするのは、そこに、一人で吹いているときにはなかった多くの楽しみが存在するからである。」と結論を述べています。
更に以下のように詳しく述べられております。
(1) 独奏の場合よりも、各パートはやさしくしかも、けっこう深みのある音楽ができる。
(2)自分がおちても、全体は大過なく進んでゆく。
(3)ハーモニーを楽しむことができる。 一一言うまでもないことだが、それによって新たに「音程が合わない苦しみ」も生まれる。
(4) いろいろな声部を経験することができる。
(5)コミュニケーションがある。 もちろん余裕があればのハナシだ。他のパートの吹き方によって、その意図、 親愛の情、 甘え、 魂胆、 挑発、裏切り、 悪意、 陰謀などを嗅ぎとり、それに応酬する楽しみである。
「他のパートの吹き方によって、その意図、 親愛の情、 甘え、魂胆、 挑発、裏切り、 悪意、 陰謀などを嗅ぎとり、それに応酬する楽しみである。」
う~ん、ここまで出来るのはかなり上級レベルですな。
因みにリエカワは、速い曲をやたら速く吹く人の足を引っ張る為、わざと伴奏を遅く演奏する事があります。
「こいつ、俺の自慢の速吹きを邪魔しやがって!」と困惑しているのを見るのが楽しくてたまりませんわ。
宜しければ皆さんも日頃のストレス解消にやってみて下さい。
アンサンブルをするために
続いて、リコーダーアンサンブルを楽しむための条件等について、深く掘り下げたお話を述べられています。
リコーダーアンサンブルを楽しむために必要な条件
リコーダーアンサンブルを楽しむために必要な一般条件は、次のとおりである。
(1) 体の動きや合図が正常であること。変な動きをする人間が一人でもいると、他のメンバーは目をつぶって演奏しなければならなくなる。
(2)トチッても大騒ぎしないこと。 自分にとっては大事件であっても、全体から見ればたいしたことではない。 他のパートもみんなとりこんでいて、そんなことに構っているゆとりはないのだから、おとなしくしよう。
(3) 多少は他のパートがきこえていること。1拍ずれたまま吹き続け、曲の最後でやっとそのズレに気がつくというのは、たまにやれば愛敬があるがしょっちゅうやると全員の眼が点になってしまう。
(4)他人の吹いたリコーダーを平気でくわえられること。 リコーダーアンサンブルでは、どうしても楽器の貸し借りが多くなる。当然、なにかが感染するということも考えられるが、そんなことを恐れていては、合奏などできはしない。
わ~か~る~
神谷先生!私の心の内を代弁して下さって有難うございますぅ。
このブログを見ているそこのあなた!
足や体でリズムを取りながら演奏していませんか?
間違えた時に「あ、間違えた!」と声に出していませんか?
「ずれてるよ!」と周りに指摘される事はありませんか?
先生が話をしている時や模範演奏をしている時に、音を出していませんか?
「リコーダーアンサンブルでは、どうしても楽器の貸し借りが多くなる。当然、なにかが感染するということも考えられるが、そんなことを恐れていては、合奏などできはしない。」
数十年後に起こるコロナ禍に対する警鐘でしょうか。
凄い予知能力です。
アンサンブルをするメンバーについて
アンサンブルをするメンバーは、リコーダーを吹くという趣味以外には、お互いにあまり共通点がない方がいいようです。
リコーダーを吹くという趣味以外には、お互いにあまり共通点がない方が無難なようである。
たとえば、酒飲みばかりが集まるとすぐに宴会になってしまう。
淋しがりやが寄ればお茶とケーキとおしゃべりの会になる。
麻雀狂いが揃えばもちろん笛どころではない。
「酒飲みばかりが集まるとすぐに宴会になってしまう。」
はい!肝に銘じます!
アンサンブルにとって一番よくないこと
更にとても大事な事を述べています。
アンサンブルにとって一番よくないのは、「自分がみんなの足を引っぱっているのではないか」という意識を持つことである。
だいたい、我々の人生そのものが「足のひっぱりあい」 なのだから、音楽をしているときくらいは、そういう意識から解放されなければ、やるネウチがなくなる。
さもないと 「遊び」 にも「気晴らし」にもならないし、演奏も暗くなる。
客観的な事実がどうであれ、こういう意識をもつことは禁物なのである。「自分がみんなの邪魔をしている」と感じている人間が多いグループでは、練習のとき、一曲終わるごとに各自が一斉に「ゴメン」と陰気に発声し、自分のトチッたところを告白し合い、 いたらなかったところをひたすらあやまり合うという「ザンゲの会」になってしまう。
「楽しみ」どころではなくなるのである。
「一曲終わるごとに各自が一斉に「ゴメン」と陰気に発声し、自分のトチッたところを告白し合い、いたらなかったところをひたすらあやまり合うという、「ザンゲの会」になってしまう。」
練習のときには、お互いに相手を聴く習慣が身につくので、むしろ他人のアラ探しをするつもりでやった方がよいそうです。
次回はリエカワが最も感銘を受けた「各パートに適した性格」のお話をご紹介致します。
どうぞお楽しみに!
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【悲報】リコーダー奏者が唇にヒアルロン酸を入れたら一週間笛が吹けなくなった件②
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